練筋術講座【鍛】練筋術講座 【人体練成編】 ■第一講 競技用練筋術基礎概念 ■第二講 マシンとフリーウエイトの差異 ■第三講 トレーニングの原則(初心者用基礎練筋術) ■補 講 腕立て伏せの謎? ------------------------------------------------------------------------------------------- 第一講 競技用練筋術基礎概念 Q:たまに本などで書いてある事なんですが、 アスリートはボディビルダーと違うので、 マシンでのトレーニングは良くない、フリーウエイトが望ましい とあるのですが、これはどうなんでしょうか? ウエイトトレーニングに全てを求めすぎてる気がするんですが・・・。 A:アスリートはフリーウエイトが望ましいという事ですが、マシンと大きな違いはないですね。 ウエイトトレーニングは筋肉を太くする事で、筋肉の伸縮をする速度が増します。 この延長線上に「早く走る」、「より強いパンチを打つ」などが結果がついてきます。 勿論、ウエイトトレーニングをやっただけでは結果は出ません。 正確なフォーム、全身の連動性が大事ですね。 ウエイトトレーニングはあくまでも結果を出す為の手段です。 技術的な事は専門のインストラクターに習わなければいけないでしょう。 もう一つウエイトトレーニングの大事な事は、 筋肉だけではなく、筋肉と骨をつなぐ腱等の強化にもなります。 結果的にスポーツ障害を減らせるので技術練習を沢山できるという効果もありますね。 Q:マシントレーニングのデメリットとして 「直線的な単関接運動が主となる為、 複数の筋肉を動員する人間本来の調整力を生かしきれない」 という事が言われたりしますが、これはフリーウエイトでも同じですよね? A:そうですね。 フリーウエイトはベンチプレスやスクワットなど 単関節ではなく複数の関節を使うトレーニングも多いですが、 アームカールなど単関節のものもあります。 マシンでも当然、ベンチプレスやレッグプレスなど複数の関節を使う種目もあります。 Q:直線という事でも、 マシンもフリーウエイトも直線ですよね? A:そうです。その他にも例えばボディウエイト(腕立て伏せetc)でも 色々やり方がありますが、1つの方法をやっている時は直線ではなくても、 その方向にしか力を出していない事になりますね。 また、色々な方法でやっても、それが格闘技などのランダムな動き(方向)に 全て直結してる訳では無いですから、 上記の理屈が正しいと全てのトレーニングが 競技の為には向いていないという事になってしまいますね。 実際、別物と考えた方がいいでしょう。 Q:ウエイト(筋トレ)=体作りという事ですね? それ以上を求めるべきではないですよね。 結果(勝利)の為、技術にプラスαする物って事ですね? A:筋肉があっても技術がなければ競技力は向上しないです。 例えば私は今日もスパーリングで自分より小柄な方にボコられました(笑)。 これをとっても体格とウエイトトレーニングだけではダメだという事がわかります。 やはり専門(技術)のインストラクターは大事です。 ただ、技量が同じなら筋力が勝っている方が 技の効果を発揮しやすいなんて事はあると思います。 ちょっとした事が勝負の結果につながるなら、筋トレはやっておいて損は絶対ありません。 また、技術を高める練習でも怪我の防止の為に筋トレは一役買ってくれると思います。 筋トレはあくまでも競技力向上の手段ですね。 「技術」×「体力(パワー、スタミナetc)」=「競技力」 こんな公式になるのではないでしょうか。 ------------------------------------------------------------------------------------------- 第二講 マシンとフリーウエイトの差異 Q:ウエイトトレーニングを大きく分けるとしたら マシンかフリーウエイトって事になりますよね? マシンを使う人、フリーウエイトを使う人がいますが、 何か違いがあるんですか? A:まず、フリーウエイトとマシンの長所と短所は フリーウエイトの長所 ・一つの器具で各種のトレーニングができる。 ・動きの変化でバリエーションが増やせる。 ・重力の勢いにたえる筋力を養いやすい。 ・危険性があるので集中力が高まる。 ・左右同じ動作でトレーニングでも可動域の狭い方への負担を減らすことができる。 ・謎の満足感がある(マシンより格好いい?) フリーウエイトの短所 ・重さを変えるのが面倒くさい。 ・初心者はフォームが難しい。 ・危険性が高い(器具の落下、過伸展、怪我等) マシントレーニングの長所 ・安全性が高い(器具の落下、過伸展等が少ない)。 ・重りを変えるのが簡単(短時間)。 ・初心者でも正しいフォームで行える。 ・高負荷をかけ続けることが出来る。 マシントレーニングの短所 ・動作に変化がつけられない。 ・全身筋肉の協調性を高めにくい。 ・安全ゆえに集中しづらい。 ・左右同じ動作のトレーニングだと可動域の狭い方に負荷がかかってしまう。 ・おばさん達もやっている。 以上が長所と短所でしょうか。 どちらも筋肉に刺激を与えるという面では一緒ですね。 時間やトレーニングの習熟度等を考えて行うといいでしょう。 上級者でも刺激に慣れない様にフリーウエイトに慣れたらマシン。 マシンに慣れたらフリーウエイトと刺激を変えています。 筋肉は常に新しい刺激を待っています! Q:違う刺激という事でいえば、最近一部で流行っているケトルベルトレーニング。 ダンベルでも可能な方法も多々ある思うのですが、 あの器具を使う事で何か違いがあるのでしょうか? A:ケトルベルはダンベルの様な物でフリーウエイトの一種です。 ダンベルとはグリップがちょっと違うくらいでしょうか。 ロシアで昔から使われているトレーニング器具ですね。 Q:フリーウエイトの長所、マシンの短所に「動きの変化」とありますが、 変な動きをしたら(フォームを崩せば)怪我しますよね? フォームを守るという事でいえばそれほど大きな変化を与えられるものなんですか? A:動きの変化は以外と大きな効果があります。 マシンは一定方向にしか負荷はかかりませんが、 フリーウエイトは必ず重力方向に負荷が発生します。 という事は、自分の体勢を変えるだけでも刺激が変わってくるということですね。 例えば、ベンチプレスでも床と平行の台を使うのと 斜めがけになっている台で行うのでは胸の部位でも刺激が変わってきます。 ・ベンチプレス(床と平行の台を使用)→胸の全体を刺激。 ・インクラインベンチプレス(上半身を斜めに起こして行う台を使用)→胸の中でも上部を特に刺激。 ・デクラインベンチプレス(上半身を斜め下に下げた台を使用)→胸の中でも下部を特に刺激。 以上が代表でしょうか。他にも沢山あります。 Q:なるほど、そういう変化ですね。 刺激を受ける部位は同じでも 変化をつけるというより、別の種目とも考えられますね。 A:筋肉は弱い所が怪我を起こしやすいので、 色々な角度から刺激を入れてバランスのいい筋肉をつけましょう。 ------------------------------------------------------------------------------------------- 第三講 トレーニングの原則 Q:体を鍛えたいと思っています。 運動経験のない、格闘技を始めて3ヶ月くらいの初心者なのですが、 どのくらいやれば良いでしょうか? A:まず、トレーニングをはじめるにあたっていくつかポイントをおさえておきましょう。 1.全身性の原則…バランスよく全身を鍛えましょう。上半身だけ鍛えてもダメって事ですね。 2.漸進的過負荷の原則…「きつい」ものでなくてはいけないって事ですね。(メニュー、負荷になれないように注意) 3.個別性の原則…自分のレベルにあったトレーニングを考えるって事ですね。 まずはこの3原則がポイントです。 さらに補足として2原則です 可逆性の原則(トレーニングしないと衰えちゃう。) 継続性原則(トレーニングはやり続けなきゃダメ。) もポイントですね。似ているので面白くはないのですが… 以上の原則を守って三ヶ月以上怪我のないきついトレーニングをしていけば ドンドン筋肉は強くなります。 「筋肉は最強の負けず嫌い」って事を利用してトレーニングしていきましょう。 Q:バランスよく全身を鍛えるにはどんな種目をやれば良いでしょうか? A:まずは大きな筋肉から鍛えていきましょう。 上半身は「胸」、「背中」。 下半身は「太腿(ふともも)」 体幹は「腹」、「腰」 胸の代表的なトレーニング……腕立て伏せ、ベンチプレス、等 背中の代表的なトレーニング…懸垂、綱引き、ロウイング等 大腿の代表的なトレーニング…スクワット、レッグプレス、ランジ等 腹の代表的なトレーニング……クランチ等 腰の代表的なトレーニングは…バックエクステンション(体育でやる背筋)、デッドリフト等 以上のトレーニングが代表的な大きな筋肉を鍛えるトレーニングでしょうか。 初めてのトレーニングであればマシンを使いながら筋肉を少しづつ刺激してみてください。 マシンはチェストプレス(胸)、ロウイングマシン(背中)、レッグプレス(大腿)、 |